急性気管支炎
急性気管支炎は、風邪の延長のような症状から始まり、咳が長引くのが特徴的な呼吸器感染症です。気管支とは、肺につながる空気の通り道のことを指し、ここに炎症が起こると、咳や痰、発熱などの症状が出現します。
急性気管支炎の症状について
初期症状は風邪と似ていることが多く、以下のような症状が出ます。
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乾いた咳から始まり、次第に痰がからんでくる
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咳が1週間以上、時には2週間以上続く
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微熱または中等度の発熱
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胸の痛みや違和感(咳のしすぎによる筋肉痛)
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体のだるさ、倦怠感
※気管支炎から肺炎に進行することもあるため、症状が強い・長引く場合は注意が必要です。
急性気管支炎の原因について
最も多い原因はウイルス感染で、インフルエンザウイルス、ライノウイルス、RSウイルスなどが知られています。一部は、細菌感染を伴うこともあります。
また、喫煙者や高齢の方、慢性の肺疾患を持っている方では、重症化しやすい傾向があります。
急性気管支炎の検査と診断
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問診(咳の経過、痰の性状、発熱の有無など)
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聴診(胸の音を確認)
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胸部レントゲン(肺炎との鑑別が必要な場合)
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必要に応じて採血(炎症の程度を確認)
急性気管支炎の治療法について
多くはウイルス性であるため、抗生物質が不要なケースがほとんどです。以下のような対症療法が中心です。
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鎮咳薬(咳を和らげる)
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去痰薬(痰を出しやすくする)
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解熱鎮痛剤(熱や痛みに対して)
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湿度管理と水分補給
※細菌感染が疑われる場合には抗生物質を使用します。
急性気管支炎についてのよくある質問
Q1. 咳が止まらないのですが、気管支炎でしょうか?
A1. 咳が長く続く場合、急性気管支炎の可能性があります。ただし、咳喘息や喘息、後鼻漏などの他の疾患も考えられますので、診察をおすすめします。
Q2. 自宅でできる対処法はありますか?
A2. 部屋の加湿、こまめな水分摂取、安静が有効です。無理に咳を我慢するのは避けましょう。
Q3. どのくらいで治りますか?
A3. 通常1〜2週間で改善しますが、咳だけが数週間続くこともあります。
院長より
「ただの風邪かと思っていたけど、咳が全然止まらない」そんな方が多く受診されます。当院では、レントゲン検査や聴診を用いて肺炎との鑑別もしっかり行い、適切な治療に導きます。長引く咳でお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。